株式投資でも不動産投資でも利益を得る手段は2つです。

いわゆるインカムゲインとキャピタルゲインといわれるものです。

そして、どちらに対しても税金が原則として課税されます。

しかし、NISA(ニーサ)をうまく活用することで税金を課せられるのを避けることも可能です。

インカムゲインとは、リンゴの木からなる果実

「インカムゲイン」とは、配当利益や家賃といった資産を貸すことによって得られる利益のことをいいます。

株式を保有していれば、企業が得た利益から株主への配当といった形で還元されます。

配当されなかった分は、内部留保されて次の年度の会社の資金になります。

内部留保されれば配当がありませんが、理論的には株価に反映されるので、株価の上昇として自分にとってプラスがあります。

 

最近の流行としては、会社の利益は内部留保よりも、配当といった形で還元されているようです。

社員の給料を上げても株主の理解が得られないのと、内部留保よりも配当として分配したほうが株主の理解を得やすいからです。

 

リンゴの木で例えるならば、インカムゲインはリンゴの木からなる果実のようなものです。

キャピタルゲインは、リンゴの木を売ること

対して「キャピタルゲイン」とは、資産を売った場合の利益のことをいいます。譲渡利益ともいいます。

売った値段が買った値段より低い場合ではありませんよ。

例えば、株式を100万円で購入して120万円で売却すれば、

120万円-100万円=20万円となりますから、20万円がキャピタルゲインということになります。

 

ちなみに、購入した金額よりも低い金額で売却した場合は、マイナスとなるので、この場合をキャピタルロスとか譲渡損失といいます。

不動産投資の場合

不動産投資であっても、キャピタルゲインとインカムゲインが目的なのは同じです。

不動産投資でインカムゲインにあたるのが家賃収入です。

そして、不動産の帳簿価格以上で売れた場合は、売却額から帳簿価格の差額がキャピタルゲインとなります。

不動産の購入価格ではなく、帳簿価格以上といったのは、不動産の評価が経年劣化して年々下がっていくからです。

例えば、40年で建物の価値が0になる場合に、建物が1億円、土地も1億円の計2億円で購入したとすれば、40年後は土地の価値が変化しなくて1億円でも、建物は古くなってるので価値が0です。

1億円÷40年=250万なので、建物の価値が毎年250万円減少していくことになります。

不動産が土地を含めて1億3千万で売れた場合は、経過年数によって利益が出れば損失が出ることもあるということです。

 

インカムゲインは、株式配当、受取利息、家賃収入です。

キャピタルゲインは、株式売却益、不動産売却益です。

いずれにせよ投資の利益は、インカムゲインやキャピタルゲインが中心となります。

NISAの活用状況はあまりよくない

みなさんは、NISAを活用してるでしょうか?

 

金融庁の発表によるとNISA口座を開設した人の30%は、投資経験が未経験者だそうです。

その結果、結構な数の人がNISA口座を開設しても活用していないそうです。休眠口座といわれる状態です。

 

さらにNISA口座で積立投資を行っているのは、1割以下と思ったより芳しくないそうです。

ただ、アンケート調査を行うと、現役世代では資産形成の必要性が認識されつつあるようです。

 

問題は、将来のために資産形成が必要と認識しつつも、知識がなくて実行に移せない人へのアプローチだと思います。

 

NISAや確定拠出年金といった制度ばかりを整備しても実行に移す人がいなければ、絵に描いた餅です。

 

いくら実践で学ぶことが大事といっても実践に至るまでが投資経験者にとっては、ハードルが高いようです。

相談を受けてアドバイスをしても、投資経験者と投資未経験者とでは行動に差があると感じます。

 

投資未経験者にとっては、金融商品の口座開設から買い付けるまでの全てが未経験です。

また、その後の投資教育も重要でしょうから、「貯蓄から投資」を政策的に後押ししていくのであれば、もっと多くの投資教育の場を設けることが必要だと思います。