不動産の取引には、売買と賃貸とがありますが、基本的な流れは似ています。
ここでは、賃貸と売買とを分けて不動産取引の一般的な流れをお伝えします。
賃貸での不動産取引の流れ
1.探すエリアを決めて、物件情報を収集する。
賃貸での部屋探しに限らず、不動産探しでは希望条件の優先順位を整理することが部屋探しのポイントです。
特に初めての部屋探しでは、欲張ってしまいがちです。
あまり欲張るといつまで経っても部屋が見つからないなんてこともあります。
絶対に譲れない条件を整理しておき、不動産会社の営業に伝えれば条件に合った物件を紹介してくれるはずです。
2.物件の選定と内見
不動産会社の人に物件資料で紹介してもらったら、その中から興味を持った物件を実際に見てみます。
物件資料だけでは分からないことも、実際に内見することで多くの発見があると思います。
3.申込
気に入った物件があったら申込みをします。
ここまでは原則としてお金を支払うことはしませんが、不動産会社によっては申込金を要求することもあります。ただし、契約前に解約した場合は申込金は返還されます。
4.重要事項説明
部屋を借りるに際し、対象物件について知っておく必要のある事項は多くあります。不動産取引の中には聞きなれない専門的なこともあります。
そこで不動産の取引では、不動産の専門家である宅建業者が契約の前に、重要な事項について書面で宅地建物取引士に説明させることが義務付けられています。
5.契約の締結
不動産の売買では、貸主と借主が対等に契約を締結し、お互いに契約についての義務を負います。
将来何かあった時のためにも、説明をきちんと聞いたうえで納得できてから契約しましょう。
6.引き渡し
契約の締結をした日から契約の効力が発生することもありますが、多くの賃貸契約では契約の効力が発生する前に契約の締結をします。
なので、契約の締結後にカギの受け取りを行うことが多いです。
例えば、7月1日から住みたい場合は、6月中に契約して、7月1日に部屋の鍵の引き渡しをするといった具合です。
引き渡し後から、自分の荷物を運んだり、引っ越しができます。
新築物件の売買
売買も流れ的には賃貸と一緒です。
1.物件の見学
購入を媒介業者に依頼する場合は媒介契約を締結します。
建物が完成している場合は、内見ができます。
建物が未完成の場合は、建築業者によってはモデルルームがあることもありますが、ないときは資料や施工例を参考にして判断することになります。
2.申込
気に入った物件があったら申込みをします。
ローンを利用する予定の人は、事前にローンの審査を受けることができます。
3.重要事項説明
宅建業者は、買主に対して契約が成立するまでに、取引物件の内容や取引条件に関する重要事項について説明しなければなりません。
契約までに宅建業者は取引に必要な調査や売主との交渉をします。
宅建業者は、登記内容の確認や調査といったことだけでなく、役所に行って建築を規制する法令についても調べます。
4.契約を締結する
不動産の売買では、売主と買主が対等の立場で契約を締結します。
いったん契約を締結すると、あとはその内容に従って進められます。
契約締結時には、手付金が必要です。売主が宅建業者の場合は、売買代金の10%を超え、1000万円を超える手付金を支払う場合は業者は保全措置が必要になります。手付金を持ち逃げされないためです。
5.引き渡し
契約締結時に手付金のやり取りをしたら、数週間後に残代金の決済をし、引き渡しを行います。
司法書士立会いの下、登記に必要な書類・情報が確認できたら決済をします。
建築条件付き土地の場合は、建物の打ち合わせや工事請負契約が行われます。
ローンがある場合はローンの契約も必要です。
住宅ローンの契約
- 申し込み時に必要な書類例
- 住民票
- 印鑑証明書
- 実印
- 本人確認書類(健康保険証、運転免許証)
- 源泉徴収票、確定申告書、住民税課税決定通知書
- 物件の詳細資料
- 預金口座通帳
等