不動産を所有した場合は、維持費がかかることを知っておく必要があります。
特に建物は経年劣化していくので、定期的なメンテナンスの有無が建物の寿命と関係します。
賃貸や一戸建てにしか住んだことがない人の中には、知らない人がいますがマンションには賃貸や一戸建ての持家と違った費用がかかります。
それが「管理費」と「修繕積立金」です。
マンションの管理費と修繕積立金は保有している限りかかります
マンションでは、戸建てと違って「管理費」と「修繕積立金」がかかります。
管理費と修繕積立金の使い方は、法律によって決まっています。
管理費の目的
管理費は、
- 管理会社に対する手数料
- 共用部分に係る費用
- エレベーターの点検費用
- 貯水槽の点検費用
といった管理に係る費用に使われます。
修繕積立金の目的
修繕積立金は、建物の状態を維持するために定期的に行う大規模な修繕工事や、地震などの災害で被害を受けた場合の修繕費などに使われます。
修繕費が安いマンションの場合は、修繕積立金が不足するという理由で今後引き上げられる可能性があります。
また、修繕積立金が経年によって増加していくこともあります。
修繕積立金には、「逓増方式」と「均等方式」とがあり、どちらも認められた積立方式です。
逓増方式というのは、最初に安く設定することが出来るので、新築マンションで多く採用されている方式です。
10年といった一定期間ごとに見直しを行うのですが、所有者の高齢化によって必要な積立金が準備できないといった問題が起きています。
均等方式は、最初に将来必要な修繕費用を計算して最初から均等に積み立てていく方式です。
ただ、この方式だとマンションの売れ行きが鈍くなるので、マンション販売会社は採用したがりません。
特に新築マンションでは、逓増方式を採用していることがほとんどなので、今後修繕積立金が増加する可能性が高い点に注意が必要です。
また、修繕積立金の滞納によって積み立て不足が生じているマンションだと、十分な資産の維持が出来なくなりますので注意が必要かもしれません。
マンションの修繕積立金をめぐるトラブルが増加
マンションの価値を維持するためには、10年、20年、30年、といった節目ごとに大規模の修繕が行われます。
マンションがおんぼろで通行人に怪我させたりすると、マンションの共有部分の管理が悪いということで管理組合の責任となります。
管理組合は、マンションの所有者で構成されるので他人ごとではありません。
そうならないためにも管理費を支払って、修繕積立金を毎月積み立てているわけです。
ちなみに管理費と修繕積立金の用途は法律で原則、決まっておりますので、中長期的な修繕費用は修繕積立金が使われます。
マンションの修繕をめぐるトラブルがテレビで放映されてました
先日、テレビでマンションの修繕費用についての特集をしてました。
毎月支払っているマンションの修繕積立金が適正かどうかが気になる人はたくさんいると思います。
自分が支払う修繕積立金には注意しますが、実際にかかる修繕費が適正かどうかに注意を支払う人は少ないようです。
テレビでは、マンションの修繕のために積み立ててあるお金に応じて請求される金額が変化してました。
素人では、マンションの修繕費なんて分かりませんから、3億円といわれればそんなものかと思ってしまうようです。
そのため、マンションのコンサルタントを生業にしている者の中にはかなり酷い者も多く、そのマンションに積立金が3億円あったら、工事業者に3億円の見積書を作らせ、浮いた1億円をキックバックさせる人間もいるそうです。
国土交通省のガイドラインを見ると、修繕費用について書いてありますが、ほとんどの人はこんなもの読みません。
それにプロから今は材料が高騰していると言われたら調べる方法はほとんどないのではないでしょうか。
唯一、ぼったくりを免れた管理組合は、相見積もりを取っていました。
個人的には相見積もりって相手を信用していないことの証拠なのであまり好きではありませんでしたが、使い方によっては有効に機能するのだと思います。
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