住宅ローンの見直しには、ローンの「繰り上げ返済」とローンの「借り換え」が代表的なものです。
他にも返済計画の見直しや金利についての変更もありますが、代表的なのはやっぱり「繰り上げ返済」と「借り換え」だと思います。
2種類の住宅ローンの繰り上げ返済
繰り上げ返済には、残りの借入金を返済する全部繰り上げと、一部の元金について繰り上げ返済する一部繰り上げとがあります。
残りのローンが1000万円残っていたら、1000万円未満の繰り上げであれば一部繰り上げになって、1000万円まとめて繰り上げた場合が全部繰上げになります。
ローンの繰り上げ返済には、「期間短縮型」と「返済額軽減型」の2種類があります。
ローンの繰り上げ返済というのは、住宅ローンを毎月の返済額とは別に資金を用意して返済することです。
繰り上げて返済した金額することで、繰上げた部分について本来発生する将来の利息を削減できます。
100万円を繰り上げ返済すれば、100万円について残りの期間に発生する利息分を払わなくて済みます。
「期間短縮型」と「返済額軽減型」のどちらも総支払額を減らす効果があります。
期間短縮型は、期間の短縮の効果があり、返済額軽減型は毎月の返済額を軽減させることが出来ます。
期間短縮型の繰り上げ返済
期間短縮型によるポイントは、住宅ローンの返済期間自体を繰り上げる点です。
例えば3000万円を金利2%で35年借りた人がいたとして、5年後に100万円を繰り上げ返済したとすれば、1年6月の住宅ローン返済期間が短縮され、総返済額(利息)も79万5千円軽減できます。
期間短縮型は、返済額軽減型よりも総返済額を抑えることが出来ます。
ただし、毎月の返済額は全く変わりません。変わるのは返済期間が短縮されることと手元資金が繰り上げた分だけ減少することです。
返済額軽減型の繰り上げ返済
返済額軽減型は、期間短縮型と違って返済期間は変わりませんが、毎月の住宅ローン返済額が軽減されます。
期間短縮型の例と同じく3000万円を金利2%で35年借りた人が5年後に100万円を繰り上げ返済したとします。
返済額軽減型の繰り上げ返済を選択した場合には、月々の返済額を9万9378円から9万5682円に減らせることができ、利息の軽減効果については33万662円が減少できました。
返済額軽減型は、期間短縮型と比較すると利息の軽減効果は少なくなりますが、毎月の返済が厳しい場合はこちらを選ぶと月の返済が楽になります。
2種類の繰り上げ返済まとめ
2種類の繰り上げ返済について書きましたが、どちらの繰り上げ返済を行う場合も手元に資金が必要です。
繰り上げ返済の種類にも2種類あり、それぞれ「期間短縮型」と「返済額軽減型」があります。
期間短縮型は、名前の通りローンの返済期間が短縮されますが、毎月の返済額は変わりません。
返済額軽減型は、ローンの返済期間は変わりませんが、毎月の返済額が軽減します。
総返済額の軽減効果は、期間短縮型の方が大きくなります。
住宅ローンの借り換え
住宅ローンの金利低下によって、数年前に住宅ローンを組んだ人でも借り換えをすれば総額費用を300万円以上減額させることは珍しくありません。
借り換えとは、現在借りている金融機関のローンを別の金融機関から借りて返済することです。
つまり、ローンの借入先を別の金融機関に変えてしまう方法です。
住宅ローンの借り換えをする目的は、借入時の高い金利から借り換え時の低い金利に乗り換えることで月々のローン返済額を軽減させることです。
住宅ローンの借り換えは、総返済額を抑えるために行われるのが一般的ですが、変動金利から固定金利に借り換えて返済額を固定させることもあります。
例えば、5年前に4000万円を35年の返済期間で借りたとします。
借入時の金利は2.475%、現在の金利は1.3%です。返済期間は全体で35年とします。
すると借り換え前の月々の返済額は、142,463円です。
借り換え後の月々の返済額は、121,403円となり、毎月21,061円も返済額が少なくなりました。
残りの返済期間が30年あるので、総額だと758万円も費用がおさえられます。
借り換えの費用を80万円と見積もっても670万円も費用を抑えられる計算です。
借り換えについてのまとめ
ローンの見直しには、他にも返済計画の見直しといった方法もあります。
借り換えの注意点としては、借り換えには費用がかかるということです。
費用を考慮したうえで借り換えに効果があるかどうかを比較することが大事です。
代表的なローンの見直しが繰り上げ返済と借り換えですが、どちらがより効果があるのかは残り返済期間、残債、金利によって違うので計算してみなければわかりません。
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