ライフプランを活用した不動産探し
相談事例は、夫婦2人と子供2人のご家族が下のお子さんが小学校に上がる前にマイホームを購入しようというものでした。
あくまでもモデルケースですが、これに当てはまるお客さんは無数におられます。
家族の状況としては、夫35歳、妻33歳、長男8歳、長女5歳です。
エリアは、横浜市~横須賀市の京急沿線を希望されています。
収入は、夫600万円、妻0といった状況ですが、奥様は下のお子様が小学5年生くらいになったくらいで働きに出るとのことです。
不動産屋さんからは、4,000万円程度の物件をいくつか紹介されていて、自己資金は400万円ほどです。
諸費用を仮に300万円だったとすれば、頭金(手付金)は100万円となりますので、借入は3,900万円です。
金利0.7%で35年の返済期間とすると、毎月のローン返済額は104,723円になります。
これは、ローン返済額だけなので、この金額をもって家賃より安いといった判断はできません。
また、変動金利なので将来のリスクを抱えることになります。
そこで、将来の年金についても説明し、将来のリスクを説明しました。
変動金利でも将来のリスクを把握しているのとしていないのとではリスクに対する行動スピードは違います。
実際にライフプランを立てた結果、子供の進学とともに破綻するリスクが著しく高まることが分かりました。
こうなると子供の進学にも影響が出てきます。
例え子供の独立まで破綻しなくても老後に破綻するのは必至でした。
FPがお金の専門家といわれることがありますが、FPは錬金術師ではありません。
破産しないためのポイントは、老後に家を売却してもいいのか、住み続けるかです。
売却が選択肢としてあるのであれば、子供の進学を乗り切れるかに重点を置いたプランを立てることができます。
住み続けたいのであれば、リタイア後の資金準備と借入を抑えるなり、出費の見直しが必要になります。
といってもどちらの選択、またはほかの選択肢についても説明します。
クルマの買い替えペースを見直したり、積立投資をしたり、確定拠出年金を提案したり、NISAの利用を提案したり、住宅取得資金の贈与は可能かどうか聞いたり、無駄な保険の見直しをしたり、住宅の予算を抑えたり、場合によっては子供に奨学金を利用してもらったりと、現実的な対策を提案します。
そういった地道な努力が老後破産を防ぐことになるわけで、特別なことではなく、本人の努力次第なのです。
こうした結果、車の買い替えペースを5年から7年に変えたり、奥様には働きに出てもらい、確定拠出年金を活用し、保険の見直しをしましたが、それでもリスクは高いので、新築マンションを中古戸建や中古マンションにするか、横浜でも安いエリアの新築にするか考え直してみるということになりました。
ライフプランはその後も定期的な見直しが必要になりますが、
状況が変わったら見直しの相談にいらしてください。
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