お客様の中には、ファイナンシャルプランナーは難しい試験を突破した人だけが名乗れると思われている人がおられます。
しかし、ファイナンシャルプランナーは試験を突破しなくても誰でも名乗れるってご存知でしょうか。
FP関連資格の「AFP」「CFP」「ファイナンシャルプランニング技能士」は名称独占資格
FP協会が認定する「AFP」と「CFP」、そして、国家資格である「ファイナンシャル・プランニング技能士」は試験に合格しなければ名乗れません。
AFPとCFPは、FP協会が商標登録しているため誰でも名乗るわけにはいかず、勝手に名乗ると違法になります。
ファイナンシャル・プランニング技能士も名称独占資格といわれており、試験に合格した人だけが名乗ることができます。
また、ファイナンシャルプランナーには、士業のように、法律行為(弁護士)や税金(税理士)、書類代行(行政書士、社会保険労務士、司法書士等)といった資格をもたなければ扱えない業務がありません。
つまり、「ファイナンシャルプランナー」自体は名称独占業務がなく、資格がないと行えない独占業務もありません。そして、誰でも名乗れることができてしまうのです。
極端なことをいうと、うちの犬が名乗ったとしても罰せられることはありません。
そういった状態ですから、FP協会認定の資格も、国家資格のFP技能士資格のどちらももっていない人が沢山いるのがファイナンシャルプランナーの業界です。
ファイナンシャルプランナーの資格は知識を有していることの証
誰でもファイナンシャルプランナーを名乗れるからといって、資格が無駄になるかというとそういうわけではありません。
ファイナンシャルプランナーに相談する際は、ほとんどの人が相手のファイナンシャルプランナーがどのような人かを確認します。
その際に知識の証明となるのがファイナンシャルプランナーの資格(FP資格)です。
FP資格がないとできない業務はないのですが、合格までにかなりの勉強をしなければならないので、合格するには努力が必要です。
資格は最低限の知識を有していることの証だと思っています。
当社には、FP協会の上級資格であるCFP(サーティファイド ファイナンシャル プランナー®)と国家資格の1級ファイナンシャル・プランニング技能士を有している者がいます。
もし、ファイナンシャルプランナーに相談するのであれば、事前にどんな資格を保有しているかを聞いてみるのが安心です。
ファイナンシャルプランナーが住宅ローンを扱うのはハードルが高い
ファイナンシャルプランナー(FP)の相談で一番多いのは、「住宅ローン」に関する相談です。
しかし、住宅ローンを扱う場合は注意が必要です。
というのは、住宅ローンをお客様に紹介したり、金融機関との橋渡しをすると、「あっせん」に該当する可能性があるからです。
これは、FPに限らず、「住宅ローンアドバイザー」や「モーゲージプランナー」といわれる住宅ローンの専門家といわれる人も対象です。
住宅ローンをあっせんする場合には、住宅ローンを扱うためには、貸金業登録か、貸金業の代理店になる必要があります。
しかも、住宅ローンを扱う場合は、自社の住宅ローンか代理店の住宅ローンしか扱えないようです。
唯一の例外となってるのが不動産会社です。
住宅ローンの知識がない人が自分で必要書類を集めるのは困難です。
一般の人が不動産を購入する場合、普通は不動産会社を通してローンも申し込むので、便宜的に不動産会社には認められているというわけです。
貸金業の登録は難しい
平成18年に貸金業規正法が改正されてからは、貸金業の登録がメチャクチャ困難になりました。
貸金業を営むには、貸金業務取扱主任者の設置と資本金の基準を満たさないといけません。
資本金が5,000万円以上ないといけなくなったおかげで、簡単に貸金業登録はできません。
資本金の不足する住宅ローンアドバイザーに残された道は、貸金業者の代理店登録を行うくらいです。
FP、住宅ローンアドバイザーの中には知らずに無登録で住宅ローンのあっせんを行っている人もいます。
平成27年12月1日、貸金業法第2条第1項の「金銭の貸借の媒介」に関して金融庁における一般的な法令解釈が公表されましたが、これによれば以下の行為については、資金の融通を受けたい者や資金の融資を行いたい者のいずれのために行われているかを問わず、原則として、貸金業法第2条第1項の「金銭の貸借の媒介」に該当するとの解釈が示されております。
①契約の締結の勧誘
②契約の勧誘を目的とした商品説明
③契約の締結に向けた条件交渉
http://www.fsa.go.jp/common/noact/ippankaitou/
なので、住宅ローンアドバイザーが住宅ローンのアドバイスを行うときは、一般的な商品説明までに留めておいて、ライフプランといった提案を中心にした方がいいようです。
意外と気付いてないことも多いので、住宅ローンの借り換えを成功報酬でサポートする仕事をしている人は、一度、業務を見直した方がいいかもしれません。
実を言うと、私も成功報酬で借り換えを行おうと思ってネットで調べていて知りました。
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