テレビを観ていると会社が儲かってるか儲かっていないかを判断する基準として年商いくらといったものがよく使われます。
会社の年商というのは、個人でいう年収のようなものですが、年収以上に要注意なのが年商です。
個人の年収であれば、年収から社会保険料や税金が引かれます。普通のサラリーマンであれば、赤字にならないと思います。
不動産投資で損失を出しているような人であれば別ですが、このような不動産投資で損失を出していいても他の所得と通算できます。
個人事業の人は、事業を大きくする場合もあまり借金に頼ることは少ないと思います。
日本政策金融公庫も銀行も個人が相手の場合は、あまりお金を貸してくれません。
個人の人が独立してもアルバイトと掛け持ちで働く人が多いのは、金融機関がお金を貸してくれないことにも関係があります。
年商が1億円以上でも赤字ということもある
会社の年商は、個人の年収に当たるものですが、会社は個人以上に規模が大きくお金も掛かります。
年商1億円というのは、普通は売り上げたお金をいいます。
会社が売り上げを上げるためには、広告費や人件費といった費用がかかり、売り上げから費用が引かれます。
売り上げが1億円だとすごい儲かっているように見えますが、必ずしも1億円の年商だからといって儲かっているとは限りません。
費用で1億5千万円かかれば、当然、その会社は赤字となり、売り上げがあっても赤字の会社は沢山あります。
10億円あっても赤字の企業があれば、1億円でも黒字の企業もあります。
国税庁の統計では、会社の7割が赤字だそうです。
会社の場合は、利益があれば会社の備品を揃えたり、設備投資をしたりすることができるので、意図して赤字にすることも可能です。
年商が1億円でも赤字の企業があると言いましたが、意図して利益がほとんどないようにしている企業もあります。
自営業者はライフプランよりも売上を上げることに注力したほうがいい
テレビや雑誌などでは、ファイナンシャルプランナーがよく「自営業こそライフプランが大事」と言っています。
ライフプランにというのは、個人ごとの将来の生活設計をいいます。
そして、ライフプランに基づいて将来のお金の収支を予測したものがキャッシュフローになります。
なぜ自営業にライフプランが必要といわれるのか
どうしてファイナンシャルプランナーに自営業こそライフプランが必要といわれるのでしょうか。
それは、自営業者が将来受け取れる年金が会社員よりも少ないことに起因しています。
公的年金には、「国民年金」と「厚生年金」とがあります。
国民年金は、全ての国民が対象ですが、厚生年金は会社員の人が対象です。会社員の人は、国民年金に加えて厚生年金が受け取れるので、自営業者の人よりも年金を多くもらえます。
例えば、20歳から60歳まで年収が500万円だとしたら、自営業の人と会社員の人とでは、2.5倍くらい違うのではないでしょうか。
厚生年金だと報酬に応じて保険料がかかるのですが、半分は会社が出してくれます。
そのうえ会社員の配偶者は専業主婦でも国民年金が受け取れます。
こんなに差があっては欠陥ある制度といわれても致し方ありません。
自営業に大切なのはライフプランよりも売上です
自営業者の年金が会社員と比べて少ないのはお分かりいただけたと思います。
ファイナンシャルプランナーが自営業こそライフプランが必要といっているのは、自営業者は将来の年金が少ないので、ライフプランを立てて少ない分を補うために資産形成が必要という意味です。
自営業者の人は、確かに老後の年金は少ないので老後に向けて資産形成をする必要があります。
しかし、一番重要なのは、売上をあげることです。
売上がしっかり上がっていないのにライフプランを立ててもしょうがありません。
むしろお金を再投資して事業に使った方がいいのではないでしょうか。
会社員なら収入に上限がありますが、自営業は稼いだ分だけ収入に直結します。
自分が働かなくても稼げる仕組みを作るのが資産形成では大事ですが、自営業でも自分が働かなくても稼げる仕組みを早く作ることが大事です。
投資というと株式・債券といったペーパーアセット、不動産投資といったイメージを思い浮かべる人が多いのですが、事業も一つの投資です。
自営業では、自分が働かなくてもいい仕組みをいかに早く作れるかが大事です。
日本政府は国民に一生働くことを推奨しだしていますから、自営業者が今やらなければいけないのは、事業に優先的に投資して稼ぐ仕組みを作ることです。
生活保護の受給者の半数以上は高齢者です。勝ちぬけといわれる今の年金受給世帯でも老後破綻するそうです。
であるならば、自営業は将来のライフプランよりも売上が大事です。
自営業者の人は、会社員の人の3倍稼がないと意味ないそうです。
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