抵当権とは

抵当権は、いわゆる不動産の担保です。

担保というのは、お金を借りるので代わとなるものです。

例えば、質屋さんでお金を借りる場合に腕時計を引き渡したとします。この腕時計が担保になります。

お金が返ってこなければ、質屋さんは、その腕時計を他の人に販売してお金を回収できます。

 

抵当権が質権と違うのは、債権者に目的物の引き渡しをしないでも、債務者は引き渡すことなく担保とした住宅を使用できることです。

 

例えば、住宅ローンを利用してマイホームを購入した場合、マイホームに抵当権を設定することで、マイホームを引き渡すことなく利用できます。

これが質権だったら目的物を引き渡さなければいけません。

ただし、ローンの返済が滞り、お金を返すあてがない場合は、競売の手続きになるので、出ていかなければいけません。

ローンの返済が滞りそうであれば、早めに金融機関に相談してみるのがいいと思います。

状況次第では、リスケジュールしてもらえるかもしれません。

 

抵当権は、同一の債権に複数の抵当権を設定することもできます。

 

抵当権の効力

抵当権によって回収できる範囲は、元本と最後の2年分の利息、遅延損害金等です。

抵当権は、抵当権の目的である不動産以外にも効果が及ぶこともあります。

競売の手続きも抵当権の方がスムーズです。

 

住宅ローンには要件があるため、自宅利用でも利用できないことがある

住宅ローンの金利は店頭金利で2.475%程度ですが、この金利はマイカー、リフォームといった他のローンと比べても低い金利です。

住宅ローンの実際に適用される金利は、借り入れする人によってもっと低くなります。

かなり優遇されている住宅ローンの金利ですが、利用できないこともあります。

自宅を購入するからといって、全ての不動産に住宅ローンが使えるとは限りません。

 

住宅ローンでは、建物の面積が一定規模以上ないと対象外になることがあります。

条件を満たさない物件だと、住宅ローンが使えないため、高めのローンで購入することになります。

ときどき、ワンルームマンションを住宅ローンで購入しようと考えている人がいますが、ワンルームマンションだと住宅ローンの対象外としている金融機関がほとんどなので、自宅であっても住宅ローンは使えません。

住宅ローンで節税ができる?

「住宅ローン控除」とは、年末に残っている住宅ローンの1%を上限にした税額控除です。

 

所得控除とは違って、税金から控除されるので、住宅ローン控除による効果は非常に大きいといえます。

 

配偶者控除は、一定要件を満たした主婦の奥さんがいると税金の負担が減るというものですが、

この配偶者控除は、所得から38万円が控除されるので、38万円に税率をかける分の節税効果です。

その人に20%の税率がかかってるとしたら、38万円×20%の7.6万円です。

 

しかし、税額控除は、税金額分そのものに対するものですので、税率100%分の節税効果です。

 

住宅ローン控除の毎年の控除額の上限は、毎年最大で40万円ですが、10年続くので効果は大きいです。

 

例として、住宅ローンの借り入れを3,500万円で金利1.5%で借りた場合を想定してみます。

 

この場合の年末の住宅ローン残高は、それぞれ

1年目 3423万円

2年目 3345万円

3年目 3266万円

4年目 3186万円

5年目 3105万円

6年目 3022万円

7年目 2938万円

8年目 2853万円

9年目 2767万円

10年目 2679万円 となります。

 

住宅ローン控除は、年末残高の1%なので、ローン控除されるのはどうなるかというと。

1年目 34.2万円

2年目 33.4万円

3年目 32.6万円

4年目 31.8万円

5年目 31.0万円

6年目 30.2万円

7年目 29.3万円

8年目 28.5万円

9年目 27.6万円

10年目 26.7万円

それぞれの金額が上限になり、これ以上の所得税を納めていれば、この金額が戻ってきます。

合計すると305万円になりますので、結構大きいです。

 

ちなみに、住宅ローン控除にも要件があるので、利用の際は要件と照らし合わせる必要があります。

 

 

 

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