不動産を購入する際には、不動産の本体価格以外にも費用がかかります。

本体価格以外の費用を一般的に諸費用と呼んでます。

 

諸費用にはどんなものがある?

不動産を購入するときには、不動産会社に支払う仲介手数料がかかります。

不動産を購入したら、法務局に不動産の登記を行うので、登記の際に登録免許税と登記のプロである司法書士への手数料がかかります。

契約のときには印紙税固定資産税の清算金がかかり、不動産を取得したことで不動産取得税もかかります。

 

住宅ローンを利用した場合は、ローン手数料保証料が必要です。また、抵当権といったローンを借りる際に必要な設定をするので抵当権設定費用がかかります。場合によっては適合証明書がかかり、今後はインスペクションの費用がかかるかもしれません。

この際の火災保険料団体信用生命保険地震保険料といった保険費用もかかります。

引っ越し費用も見ておいた方がいいかもしれませんね。

諸費用の目安は?

不動産本体価格以外に係る諸費用の目安は、だいたい5%~10%です。引っ越し費用も含めてますが、時期によっては引っ越し費用が高くなるので一つの目安です。

新築マンションだと仲介手数料が不要なので、一見すると諸費用が安くなると思いますが、その分本体価格に含まれているので、購入した瞬間に2割は値下がりするといわれます。

また、どのような種類のローンを使うかや司法書士、土地家屋調査士によってもかかる費用が変わります。

フラット35では、団体信用生命保険に必ずしも入らないといけないわけではありませんが、何かあったときの備えは必要です。

不動産の購入後も費用は掛かります

不動産会社は、購入したら仕事が終わりなのであまり購入後の話は出ませんが、購入したら住宅ローンだけを支払えばいいわけではありません。

購入後も費用は掛かります。

 

一戸建てであれば、将来に備えて修繕費を自分で積み立てていくと急な出費にも対応しやすいです。

マンションであれば、管理費と修繕積立金が毎月かかりますし、クルマを持っていたら駐車場もかかります。また、マンションでも専有部分についての修繕は自費です。

 

この他にも毎年固定資産税と都市計画税がかかります。

頭金ゼロでも家は買えますの落とし穴

以前は、不動産のチラシに「頭金ゼロでも家が買えます」といったものを見かけましたが、最近は見なくなりました。

頭金と自己資金を混同する人が多いのですが、頭金は本体価格について支払う金銭をいいます。

例えば、自己資金が300万円あって、諸費用が200万円かかった場合、100万円を頭金にすることができます。

 

確かに頭金ゼロでも住宅ローンを利用すれば家が買えますが、頭金とは別に諸費用が必要です。

諸費用を対象にした諸費用ローンというものがあります。

確かに諸費用ローンを利用すれば済む話ですが、諸費用ローンの金利は住宅ローンと比べると高めになります。

手付金については、契約に必要なお金をいいますが、過去に10万円で契約した例があるので、ない話ではありません。ただし、10万円を放棄すれば契約をやめることが出来るので売主さんは嫌がります。

金融機関は頭金ゼロにも対応はしてくれる

以前は、頭金ゼロだと審査が厳しいという時代もあったようですが、今は頭金ゼロでも金融機関は対応してくれます。

多くの人は、節約をしてでも住宅を優先して守りますから、住宅ローンの貸倒率は低いといわれています。

また、住宅ローンを貸し出す際に抵当権を設定しているので、金融機関は抵当権を実行してお金を回収できます。

 

頭金がゼロの場合は、借り入れに頼るのでその分、支払う利息が多くなります。

今は金利が低いので頭金を用意する時間がもったいないと頭金ゼロで購入する人も多いのですが、頭金ゼロの場合はよくよく考えないと、急な事態に対応できなかったり、過大なローンを負う恐れがあります。

まとめ

・不動産の購入には、本体価格以外にも諸費用がかかる。

・諸費用の目安としては、中古で5%~10%、新築で3%~7%といわれている。

・頭金がゼロでも諸費用は別にかかります。

・頭金とは不動産本体価格に使うお金。

・頭金ゼロでの不動産購入はより注意が必要。