小説太平洋戦争読み終わりました

「山岡壮八 小説太平洋戦争」全9巻をやっと読み終えました。

 

 

歴史を好む人もこの時代の歴史になるとあまり詳しくない人が多いのは、降伏したからなのと、戦後の教育で一方的に日本が悪いと教えられたからではないかと思います。実際、授業を受けていても、この時代の本を読んでもつまらないと感じます。

 

当時の日本を記者として生きた山岡壮八氏が当時の日本人の価値観を解説してくれるのですが、それでも現在を生きる私には理解できないことが多かったです。

自殺と自決の違いや、死に対する日本と他の民族の違い、何万人もの人が異論を唱えず玉砕したとか、当時の日本人を頑張って理解しようと努めてもなかなか理解できません。

作者の山岡壮八氏も解説してますが、現在を生きる日本人には当時の日本人を理解することはまず無理だと思います。とても同じ日本人とは思えませんし、戦後の教育で2,000年の間築いてきた日本人の個性がなくなってしまったようです。

 

山岡壮八氏の感情移入が目立つ箇所も多いのですが、当時を生きた人の解説は貴重だと思います。

下手な倫理の本や哲学の本などよりよっぽど優れた本だと思いました。

 

司馬遼太郎の「竜馬がゆく」や吉川英治の「宮本武蔵」と「三国志」、山岡壮八の「徳川家康」といった歴史小説は、読んでいて面白いです。反対に「小説 太平洋戦争」は、読んでいて苦痛になることも多々ありますが、読んで損はないと思います。

 

日本は、当時から政治家に恵まれなかったんですね。